第9日目(9月16日:金)
タクシーがワンダーランド駅へ着く。
明日のために、南駅に荷物預かりがあるか確かめにいく。
そこでブルーラインのエアーポート駅で降り、シャトルバスで飛行場へ行って、そこからシルバーラインで南駅に行ってみようと思う。
シルバーラインの乗り場で降ろしてくれと、シャトルバスの運転手に頼んでおいたのに忘れられてしまい、シャトルバスを2周も乗ってしまった。
シルバーラインというのは、地下鉄会社が運営しているが、列車ではなくバスである。
しかも、このバス、地上はディーゼル・エンジンで走るが、地下に入るときには架線から集電するトロリーバスになる。
トロリーへの切り替えは、運転手がその旨を告げて、ちょっと待ってねという。
その間に、カチャカチャとやるのだ。
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シルバーラインのコートハウス駅 |
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時間はある。Institute of Contemporary Art に行くために、シルバーラインをコートハウス駅で途中下車する。
ボストンのダウンタウンからは離れているので、このあたりはまだ開発が進んでいない。
空き地だらけの平ら地を博物館に向けて歩く。
博物館は改装中で、あまり見る物はなかった。
シルバーラインにもどり南駅にいく。
バス発着所の最上階である5階に、荷物の預かり場所はあった。
荷物1ヶにつき5ドルだそうだ。
これで安心。
バスの出発時間まで、明日は手ぶらで街を歩ける。
その後、時間が遅くて入れなかったポール・リビアの家へ行く。
多くの観光客で賑わっていたが、小さな家で特別の感興はない。
ヘイ・マーケット駅へ戻ると、駅前には市場が開いていた。
野菜が中心だろうか、それに魚も少し並んでいる。
写真学校の学生が、ペンタックスやキャノンの古いカメラで撮っていた。
イルフォードの400を使って、白黒の写真を撮っているのだとか。
アメリカでも写真はやっぱり白黒から勉強をはじめるのだろう。
ニューイングランド水族館へ向かう。
水族館の中央に、回遊式の水槽が3階分を突き抜けて設置されている。
観客は螺旋状の階段を巡りながら、魚を見る仕掛けである。
水槽の中では、ダイバーが魚に餌をやっていたり、いろいろと楽しめる仕掛けが用意されている。
当たり前だが、ここには子供が多い。
目の前のIMAX劇場で3Dを見る。
ボストン・ダック・ツアーという水陸両用のバスに乗る。
このバスは、第二次世界大戦でのノルマンディーでドイツ軍や、日本軍相手の上陸作戦で使われた物だという。
相当な時代物だが、それが観光用に転用されているらしい。
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ボストン・ダック・ツアーという水陸両用のバス |
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水族館前を出発し、市内を走った後、チャールズ河に入る。
バスの運転手にそれぞれのキャラクターがある。
我々の乗ったバスの運転手は、コメディアン志望だったとかで、空色の半ズボン・スーツに、ピンクのシャツという出で立ちである。
他のダック・バスとすれ違うと、バス中が大声を上げて叫び合う。
チャールズ河のほとりでは、ヨットスクールが開校されているらしい。
夕日にいかにもの初心者が乗り込んでいる。
夕方のちょっとした時間に、ヨットに乗れるなんて羨ましい限りである。
バスは無事に陸に戻る。
今度は運転手へのチップがまばらだった。
クィンシー・マーケットの入り口にあるレストランで夕食とする。
Draft Beer とCraft Beer があり、その違いを聞いたら、Draft Beer は全国ブランドの生ビールで、Craft
Beer は少量生産の地ビールだという。
Craft Beer も何種類もあり、Craft Beer の中からウェターの推薦するのを飲んでみる。
美味い。
グラスワインも何種類も用意されており、ピノ・ノワールを頼んだら、とても美味しかった。
料理もそこそこで、今回はアメリカの料理が全体に向上していると感じた。
サービスも昔よりずっと良くなっている。
今日は、はじめてワンダーランド駅に帰ってきた。
駅前から公衆電話で、ロイヤル・タクシーを呼ぶと、15分で行くという。
誰もいない駅まで15分待つのは、女性なら恐いだろう。
やっぱり車社会なのだと思う。
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