第4日目(9月11日:日)
日曜日で街は静か。
チャイナタウンへ行くために、地下鉄に乗ろうとしても、Peel 駅?の入り口が閉まっている。
道行く人に聞けば、日曜日は閉まる入り口なのだとか。
深夜でもないのに、公共交通機関の入り口が閉まるとは、聞かれたカナダ人女性も呆れていた。
別の入り口から、地下鉄におりる。
乗車賃は1人2ドル25セント(カナダ通貨)である。
ボクたちはカナダ通貨を持っていなかったので、アメリカ・ドルを出した。
すると、次回からカナダ通貨を用意するように言うだけで、ちゃんと切符を売ってくれた。
カナダ通貨とアメリカ・ドルは、ほとんど1対1だったはずだが、ドル安でちょっとカナダ通貨が強くなっている。
それにしても、カナダとアメリカの繋がりは強いと呆れた。
Berri-UQAM?駅で乗りかえて、Place-d'Armes? 駅で下車。
まだちょっと朝が早いらしく、中華街の店は開店準備の最中である。
そのなかですでに客が入っている店がある。
テイク・アウトの食料を買っているのだ。
11時からはテーブル席もオープンするというので、テラスでちょっと待つことにする。
中に入ってみると、ブッフェ・スタイルの店で、客が自由に取ってテーブルへ運ぶシステムである。
膨大なメニューで、前菜から主菜、デザートまで、それぞれが20種類くらいある。
主菜に至っては30種類を超えるだろう。
食べ放題だから、隣の人たちはお皿を山盛りにして、何度もテーブルとの間を往復している。
ボクも頑張ってみたが、2回通うのがやっとだった。
これで1人10ドルである。
何と安い!
お腹も一杯になったので、コーヒーの飲めるところを捜す。
のんびりと歩きながら、歴史的保存地区に向かう。
高校生の修学旅行だろうか、アメリカからの観光バスが停まっている。
先生らしき人が、こちらが教会でこちらがレストラン街だと、学生に説明している。
これから自由行動になるのだろう。
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モントリオールの駅だった古い建物 |
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裁判所の前から、ノートル=ダム通りを北東の方角に向かう。
右手には古い建物がたくさん見える。
その先はセント・ローレンス川だろう。
川のほうへと緩い下り坂になっている。
まだ暖かい日差しの中を下っていく。
サン・ポール通りにはいると教会が見えた。
入ってみる。
祭壇の前を左に進むと、博物館コーナーへと導かれる。
ここからは有料なのだが、尖塔まで上れる。
受付には、古い時代のコスチュームを着た若者がいる。
彼にお金を払う。
木造の狭い階段をクネクネと上ると、だんだんと見晴らしが良くなる。
足元にはセント・ローレンス川が広がり、人が小さく見える。
しばらく写真を撮ったりして、モントリオールの風景を楽しむ。
再びサン・ポール通りにもどり、南のほうへと歩く。
この通りは古い街並みを残しており、多くの観光客で賑わっている。
ノートル=ダム通りから下ってくる広い道路にであう。
この道路の中央は、植樹されており、道の両側にはテラスをはりだしたレストランが並んでいる。
日差しを避けるテントがかけられて、いかにも観光地である。
我々もお上りさんよろしく、レストランの客となる。
中華街での食事から時間がたっていないので、お腹は空いていない。
食事はやめて地ビールをたのむ。
生の地ビールはなかなか美味い。
強い日差しに、客がテントを出してくれと言っている。
そういえば、ウエイトレスが「Do you need sunshin?」と聞いていたっけ。
広い通りを下って、再びサン・ポール通りを南に進む。
平行に走るコミューン通りを横切って、Centre des Sciences de Montreal へと進んでいく。
もうここは川岸といっても良い。
1時30分発の市内観光の2階バスが発車しようとしている。
それを呼び止めて、飛び乗る。
2階は屋根がないので、見晴らしが良い。
一番前の席が空いているので、特等席を占領する。
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教会の尖塔から天使像を見る |
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バスガイドの説明が、スピーカーを通して聞こえる。
判りやすい。
バスはモントリオールの旧市街をゆっくりと走る。
途中で、炊き出しに並ぶホームレスの長い列を見てしまった。
約1時間、出発点に戻ってきた。
日曜日のせいか、広場ではイベントが催され、人はのんびりとくつろいでいる。
我々もその間でしばらく時間を過ごす。
博物館のほうへと歩き、歩道にひろげたテントのレストランに入る。
テーブルにつこうとすると、ウェイターが食べ物ができないといって、メニューを見せない。
お茶でかまわないというと、露骨にイヤな顔をした。
なぜか気が付かなかった。
それを無視してテーブルに座って、コーヒーを注文した。
メニューを見せないのを不思議に感じたが、次の客にはメニューを見せて、笑顔で注文を受けている。
コーヒーは出てきたが、最初のウェイターは来なくなってしまった。
他のウェイターも何かよそよそしい。
おそらくアジア人差別だろうと思う。
真っ白なコーヒーカップを出すスノッブな雰囲気のこの店は、アジア人を歓迎していないのだろう。
露骨なアジア人排斥は、久しぶりで不快きわまりなかった。
チップは5セントのニッケル1枚である。
日の暮れ始めた街を、ベスト・ウエスターン・ホテルへと戻る。
モントリオールの街は、北側の山から南の川へと緩い勾配がある。
そのため、ホテルに戻るには道を登ることになる。
すでに街の概要は分かったので、歩いてホテルに戻ることにする。
Complexe Desjardins や Place des Arts などを通りながら、北へと向かったのだが、何だか雰囲気が違う。
あたりは学生ばかりである。マギル大学のほうへと行き過ぎてしまったのだ。
あわててシェルブルーク通りに戻る。
見なれた風景が戻ってきた。
またCrescent 通りで、夕食をとって一日が終わっていく。
ホテルに戻って、ボストンでのホテルを探す。
ベスト・ウエスターン・ホテルでは地階にパソコンをおいており、無料で使うことができる。
パソコンは良かったのだが、ボストンには100ドル台のホテルがない。
みな300ドル越で、タックスを入れると400ドルをこえる。
ずいぶんと捜して、やっと120ドルでRed Roof Inn を見つけた。
予約を入れる。
しかし、ボストンではこのホテルで苦労することになる。
この時点ですでに、ちょっと嫌な予感がしていた。
そうは言っても、ボストンには5泊する予定だから、400ドル超えのホテルなど泊まるわけにはいかない。
ちょっと市内からは離れても、安いホテルにした。
結果として、これは間違いだった。
といった具合で、モントリオールの夜は更けていった。
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