タイ南部への旅行記
2013.12.−記
第1日目 ソイ33通り ホテルがない いい食堂を発見
第2日目 単独行の買春男性 盤上遊戯を発見 ドンムアンへ ハート・ヤイへ
第3日目 厳しいハート・ヤイ 大遅延の列車
第4日目 スラー・ターニー 猿の椰子の実取り 豪華深夜バス
第5日目 マンダリン 見えない盤上遊戯 見えたチンチロリン
第6日目 カンチャナブリー 戦場にかける橋 バスのスピード競争
第7日目 バンコックの王宮 盤上遊戯を発見 最後が失敗
第8日目 別離の朝 雨中居のトップに戻る


第5日目−3  見えたチンチロリン

 隣の船着場まで歩く。
しかし、この船着場はエキスプレスボートの船着場ではなく、対岸との渡し船のものだった。
で、また移動。
やっとエキスプレスボートの船着場に辿りつく。
エキスプレスボートは、あいかわらず忙しない。
口笛の合図に従って、船着場に接近したかと思うと、すぐに乗降が始まり慌ただしく出発していく。
我が国の電車のようにアナウンスもなければ、親切な案内もない。

 エキスプレスボートには定員があるのだろうか。
平屋の船だから重心が低いとは言え、立錐の余地もないほどに乗客を詰め込む。
切符売りの車掌さんが移動する隙間もない。
茶色に濁ったチャオプラヤ川に投げ出されたら、岸まで泳ぎ切る自信はない。
ヒヤヒヤものである。

 テーウェートでエキスプレスボートを降りる。
チンチロリンに興じる男たち
中華系のお祭りだったらしい
エキスプレスボートが離れていく

船着場にレストランがあり、ガイドブックでは推薦されていたが、広い客席にお客が誰もいない。
日本語のメニューもあったので、団体さん用だろうと退出する。
船着場から街のほうへと歩くと、売店の裏でチンチロリンをやっている。
写真を撮っても良いかと尋ねると、意外にもOKとのこと。
数枚撮ったところでNGがでた。

 盤上遊戯では撮影を断られたことはない。
もちろん彼らはお金を掛けているが、筋を読むという知恵を絞ることに専念しており、お金を掛けることの意味が小さいのだろう。
それに対して、純粋にツキを遊ぶカード類は、撮影拒否にあうことが多い。
ベトナムではカードに興じる女性たちから大変な剣幕で拒否された。

 チンチロリンはギャンブルそのもので、一回ごとに現金がやり取りされる。
ここでも全員が札を握りしめて、ドンブリに投げ込まれるサイコロを注視している。
こうした場所は秘密性が高く、撮影できないことが多い。
そんな事情があったので、この撮影許可は意外だったのだ。

 街へと進み、交差点にでる。
その角にある洋風のレストランに入る。
ここはスターバックスの食事版と言ったところ。
現地風の昼飯だと50バーツもあれば充分だが、こうした作りの店では5割増しと言ったところだろうか。
しかし、身なりの良い女性たちが、次々に入ってくる。
こうした風景を見ると、タイは明らかに生活水準が向上していると感じる。

 夜行バスではよく眠れなかった。
午後、ホテルに戻り、ちょっと昼寝をする。
そして、日本へ電話をして、義母の無事を確認する。
このホテルは中級ホテルといわれているが、立地も良いし部屋も清潔で、しかも安い。
ここに連泊することにして、フロントで連泊したいというと、インターネットで予約を入れてくれという返事。

 目の前にいるにもかかわらず、インターネットを経由してくれという。
ネットのほうが宿泊費が安いのだという。
ロビーへと移動して、パソコンの前に座る。
フロントマンの言葉に従ってネットで予約を入れると、フロントマンは満足そうに頷いた。
妙な時代である。

 まだ時間が早いし、昼寝して元気も回復したので、また外出することにする。
地下鉄でサパーン・タークシンまで行き、そこからエキスプレスボートのサートーンまで歩く。
サートーンからはアトランティックまで無料の船が出ている。
これに乗る。アトランティックで夕食。

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