タイ南部への旅行記
2013.12.−記
第1日目 ソイ33通り ホテルがない いい食堂を発見
第2日目 単独行の買春男性 盤上遊戯を発見 ドンムアンへ ハート・ヤイへ
第3日目 厳しいハート・ヤイ 大遅延の列車
第4日目 スラー・ターニー 猿の椰子の実取り 豪華深夜バス
第5日目 マンダリン 見えない盤上遊戯 見えたチンチロリン
第6日目 カンチャナブリー 戦場にかける橋 バスのスピード競争
第7日目 バンコックの王宮 盤上遊戯を発見 最後が失敗
第8日目 別離の朝 雨中居のトップに戻る


第2日目−1  単独行の買春男性

  8時にホテルをチェックアウト。
ソイ33通りをスクムヴィット通りに向かう。
途中で、たくさんお客の入っている食堂を発見したので、ここで朝食とする。
アジアの定食、ぶっかけご飯である。
テイクアウトするらしく、大勢の人が並んでいる。

 入り口で何品か指定すると、テーブルまで運んでくれる。
美味しい。
ふと、隣のテーブルを見ると、日本人らしき男性と現地の女性が食事をしている。
女性が食べ物をとりわけたり、盛んにサービスをしているが、男性はほとんど無口である。
夕べの情熱が冷めたのだろうか。
それとも隣の日本人、つまりボクがうっとうしいのだろうか。
ターオ・マハー・プラマ
ターオ・マハー・プラマで祈る人々


 夕べの食事のときやベトナムでも、白人観光客と現地女性のこうしたカップルを見た。
日本男子も1人で外国の女性を口説くことができるようになったのだ。
以降の話は買春それ自体を肯定するものではなく、日本人のメンタリティーの話である。

 かつての農協さんのような、ガイド付きの団体で買春旅行に行くのは楽である。
しかし、1人で海外の悪所へ行くのは勇気がいる。
夜の歌舞伎町を1人で歩くことを想像すれば判るだろう。
1人旅は悪所通いではなくとも、何かと勇気が必要なのだ。

 アジアでは英語が共通語となっているので、白人たちはいくらか気が楽だろう。
中国人以外のアジア人は白人に弱いから、白人たちには天国にいるようだろう。
しかし、多くの日本人は英語もあやしい。
そのうえ、現地の言葉も知らないのであれば、1人旅には無鉄砲な蛮勇が必要だろう。

 日本人男性が、蝶々夫人の反対をやるようになった。
日本人男性と現地女性のカップルは、様々なことを考えさせてくれる。
先進国の男性と途上国の女性という組み合わせは、夜の商売の女性とだけではない。
日本人国際カップルの世界スタンダードである。
買春相手との話だけではなく、結婚相手も固定した文化的な傾斜があるのだ。
先進国の女性を口説ける日本人男性はごく僅かである。
そして、日本人女性は先進国の男性からのアプローチに弱いのだ。
その結果、日本人男性の結婚相手は途上国の女性が圧倒的に多くなり、日本人女性の結婚する相手は先進国の男性が多くなる。
その逆のパターンは10分の1もない。
男性は経済力にものを言わせて途上国の女性と結婚し、女性は先進国の文化に憧れて先進国の男性と結婚するのだろうか。

 朝食が終わると、スクムヴィット通りを西へと歩く。
ホアランポーンから列車でドンムアンへ行きたい。
飛行機は3時だから、充分に時間はある。
街を観察しながら、テクテクと歩く。
上空をBTSのレールが大胆にうねっている。
狭い歩道へと乗降口が降りている。
それが街の煩雑さを増している。
東京の首都高速を見るようで、いかにもアジア的である。

 1995年頃なら、街のあちこちで将棋やマークルック、それにダームなどが遊ばれていた。
しかし、今日は目にしない。
まだ朝が早いからだろうか。
2時間近く歩いたので、道端のホテルに入ってお茶をする。
こんな風景も見られるが、成長著しいタイ市民
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4つ星クラスのホテルでも、タイ人が気楽に入っている。
まだいくらも歩いていないけれど、バンコックでは庶民が豊かになった感じがする。
外国人旅行者と現地の人との間に絶対的な線はもうない。
マナーも良い。
ちょっとリフレッシュして、また街へ出る。

 エラワン交差点の角にある神社(ターオ・マハー・プラマ)に、大勢の人が集まっている。
近寄ってみる。
中央には仏様がまつられ、その廻りには黄色い花が供えられている。
そして、お線香の煙。
仏様はどの方向から拝んでも良いらしく、人々はロウソクと長いお線香を供える。
仏様の正面ではタイ舞踊が続いており、その前では熱心な信者が順に礼拝している。
若い人が多い。

 なおも西へと歩く。
サヤーム駅につく。ここはBTSの2線が交叉している。
サーヤムからサラデーンまでBTSに乗る。
乗車マナーがきわめて良いのに驚く。
ホームドアーが工事中らしく、フェンスあるのだがドアーはまだない。
乗車を持つ人々はドアの脇に固まっており、決してドアの正面には立たない。
電車がホームに到着すると、ドアの正面はきちっと空けられている。
見事なものだ。

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