このホテルも朝食付きである。初老人が3人そろって、テーブルを囲む。楽しかった旅も今日で終わり。あとは長い飛行機での移動が待っているだけだ。
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飛行場近くの古い民家 |
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飛行機の時間まで少しあるので、近所を散歩することにした。あたりは民家が建ちならんでいるが、まったくの田舎である。一軒の家には小さな菜園がついており、皆、野菜や花を植えている。木々の中にも閑散とした風景が続いている。近くには小さなスーパーが一軒あるだけ。このあたりの住人は、おそらく商品経済にそれほど依存しないのだろう。
肉こそ買ってくるが、手作りの料理が食卓に並ぶのだろう。コンビニ弁当など、ここの人には想像もつかないに違いない。そんなことを考えているうちに、飛行機の時間が迫ってきた。飛行場へと向かう。すると、けたたましい騒音が轟き始めた。
おそらく飛行機の音だと思うが、その時にはよく判らなかった。飛行場へ着いてみると、戦闘機が離発着しているのだった。この飛行場は軍民共用らしい。
飛行場ではすることがない。ただ待っているだけ。土産物でも買うかと、ぶらぶらする。
キャビア、パテ、テリーヌなど、日本では手に入りにくい物を買う。また今回の旅行に、泣く泣く参加を見送った初老
人たちにも、お土産を買った。そんなことをしているうちに、時間が迫って、飛行機に乗り込んだのだった。
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