ハノイ→サイゴン
2011.6.10−記
第1日目 ハノイ再訪 ホアンキエム湖
第2日目 女性の喧嘩 水に当たる
第3日目 Google Hotel 阮朝王宮
第4日目 ツアー・バス 白人女性のタフさ
第5日目 ダナンへ サイゴンへ
第6日目 中国将棋 雨中居のトップに戻る


第4日目−1  ツアー・バス

 第4日目 
 ホテルのロビーで、目覚めのコーヒーを飲んでいると、2階建ての長距離バスが着いた。
降りてくるのは白人のバック・パッカーばかりである。
男女ともに特大の大きな荷物である。
このホテルに泊まる人だけではないようだ。
他のホテルの客引きが外へと連れ出していく。

 バスの騒動が収まると、1日観光のバスが来た。
バスに乗り込むと、恐ろしい顔つきのお姉さんが、切符をチェックしてすぐに発車する。
次々にホテルを廻って、客を拾っていくのだ。
外国人観光客だけかと思っていたら、ベトナム人も多いのには驚いた。
このお姉さんは切符の確認をするだけで、やがて降りてしまう。

 隣に座った男性に声をかけると、風貌はインド人のようなので意外だったが、イギリスから来たという。
映画「ベッカムに恋して」にでてくるようなインド系のイギリス人だった。
大震災やフクシマの話が出る。
イギリスにも地震はあるという。
最後の客がなかなか拾えずに、30分近く待っただろうか。
ブーイングが出そうな頃、いざ出発となった。

 バスのガイドは若いベトナム人の男性で、なかなかカッコイイ奴である。
ベトナム訛りのある英語だけど、達者に喋るし、ユーモアもあり充分に及第点である。
アジア人らしき若い男性におくる眼差しを見ると、かれはゲイじゃないだろうかと思ったりした。
ほぼ満員のバスは、まず王宮へとむかった。

 王宮はすでに昨日歩いているので、ボクはパスして近くを散策する。
王宮前のバス停は、長距離バスの発着所でもあるらしく、屋根にうずたかく荷物が積まれたバスも停まっている。
小学生だろうか、奇麗な身なりの子供たちがいる。
12年前と違って、物貰いが圧倒的に少ない。
いままで会ったのは2〜3人くらいだ。
それも身体障害をもった人だった。
子供を抱いた女性の物貰いもいないし、子供の物貰いはいないと言っても良い。
これは共産主義だからだろうか、それとも単に裕福になったからだろうか。

 王宮から戻った一行は、Garden House Village へと向かう。
ここは裕福な個人の邸宅だったらしく、こぢんまりとした良い雰囲気である。
裕福というのは美意識も鍛えるようで、美しい庭や室内・建具など、目に優しい風景である。
裏には観光客が入らない生活部分がある。
室内はタイル張りで、土足を脱いで上がるようだ。
ここでトイレを借りる。

 バスはフォーン河に沿って走る。
ティエンムー寺に着く。
ガイドはパゴダといっているが、現役のお寺らしく、大勢の僧侶がいた。
今やまさに昼食といったところで、ウコン色の袈裟を着た30人近い僧侶が食卓に着いていた。
そのサービスをするのは、中学生くらいの若い見習僧で、奇妙な髪型をしている。
僧侶たちは坊主頭だが、グレーの袈裟を着た彼らは、一部だか髪を伸ばしている。

 食事する僧侶たちを有り難がって拝むのは、グレーの袈裟を着た女性たちである。
ベトナムでは女性が僧侶になることは許されていないようで、何処に行っても女性は取り巻きに過ぎず、男性僧侶に手を合わせている。
これも男尊女卑だが、前近代というのは男女差別が厳しかったのだ。
ここを出ると、昼食のためにバスは市内へと戻る。

 昼食の場所はホテルの近くで、また市内に戻ってきてしまった。
昼食代はバス料金に含まれており、飲み物代だけは自己負担である。
ブッフェ・スタイルで、各自が自由に取って食べる形式。
量はたくさん用意されているが、味は普通。
バスは午前中に積み残した客を拾いに市内を廻る。
連絡が悪くなかなか落ち合えないが、ベトナム人カップルをやっと拾って出発である。
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