本日は全員で南大門市場へ行く。
Aさんを入れて、7人がぞろぞろと歩く。
市場の入り口で、おばさんを相手に両替。
おばさんが街角で両替する風景は、外貨管理の厳しい我が国ではみかけないが、アジアではよく見かける。
しかも、交換率は銀行よりも良い。
どういう仕組みになっているのだろうか。
焼けてしまった南大門の前で、11時に再会を約して、眼鏡製作組とぶらぶら組に分かれる。
ボクは市場をぶらぶらする。
途中で掛け接ぎ屋さんを発見。
おばさんが手動ミシンをふんでいる。
背負っていたリックの肩ひもを、2000ウォンで補修してもらう。
日本から気になっていたホツレが、簡単に修理されてしまった。
地下の魚市場を眺めたり、ぶらぶらと歩く。
11時に集合した一同は、市場のなかの定食屋さんへと向かう。
テーブルが6〜7台の小さな定食屋さんで、細い路地裏にあるので、われわれ日本人だけでは発見が難しいだろう。
太刀魚の煮物がお薦めだとか。
鯖の煮物ももらって、ぱくつく。
太刀魚が美味かった。
ここでもまたソウル・マッコリを買いにいってもらう。
昼から宴会をやっているのは、われわれ観光客くらいである。
12時に近くなると、近所のサラリーマンたちが集まってくる。
すでに店は満員。
店の外にはお客が待っている。
そうそうに退散する。
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階段の両側に靴が |
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頭に荷物をのせて運ぶ |
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運ぶ男:ミャンマーで |
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店を出るときにふりかえると、2階への階段には、客の脱いだ靴がきっちりと並んでいる。
こんな狭い路地裏の店だが、どこでも美味い店は流行るのだ。
3階を増築したというが、しかし、ここで火事がでたらと考えると、いささか暗澹たる気分になった。
近所の喫茶店にはいる。
スジョンガを注文する。
Aさんはテチュチャをすすめる。
と思うまもなく、ここもまた常連客が襲ってきた。
また、市場をぶらぶらする。
と、大発見をした。
なんと女性たちが、出前のお盆を頭にのせて運んでいる。
アジアの女性たちは、荷物を頭にのせて運ぶが、我が国では背負って運び、頭にはのせない。
荷物を頭にのせて運ぶ習慣は、韓国までは来ていた。
アジアの運搬文化は、韓国で止まり、対馬海峡を渡らなかった。
それとも、大原女などの例があるように、頭にのせて運ぶ習慣はあったが、絶えてしまったのか。
これはボクにとっては、大発見だった。
でもなぜ、日本に入らなかった、もしくは絶えてしまったのだろうか。
今後の課題になった。
食後は一同で、韓屋マウルへいく。
しかし、ボクとAさんは、知り合いの写真屋さんへいく。
3時集合ということで、韓屋マウルの入り口で一同と分かれた。
連れていかれた写真屋さんは、とんでもない急階段の2階にあった。
歩道からいきなり始まる階段で、階段というより梯子である。
個人使用だから許されるにしても、頭がぶつかりそうだし、でも、用心するから安全なのだろうか。
降りるときは、ほんとうに恐ろしかった。
すべてのカメラが修理可能だという。
腕利きの修理屋さんだった。
韓国でも、最近はニコンよりキャノンのほうが人気があるという。
すでに生産中止になったキャノンのDSが、お薦めだといっていた。
リポビタンDのようなものを飲みながら、しばらく写真の話をする。
帰り道、洋服屋が見えた。
香港で背広をオーダーしたことを思いだし、韓国で背広をオーダーするとどのくらいかかるのだろうか、とAさんに聞いた。
するとAさんは、気軽に洋服屋に入る。
いかにもの注文服屋さんで、相場を教えてくれた。
それによると、仮縫いを入れて、韓国産の布地で70万ウォンくらい、イギリス製の布地で150万ウォンくらいだという。
韓屋マウルに戻ってみると、集合の約束まで時間がある。
2人で公園を歩く。
Aさんが子供の頃に遊んだ遊具が、中庭にころがっている。
自転車のリム回し、足で蹴る羽根つき、投げ矢などなどなど。
自由に使えるので、Aさんは嬉々として遊んでいる。
ボクもそれにつきあう。
白人観光客も一緒になって遊んでいた。
韓屋マウルは、両斑(ヤンパン)の住宅だったそうで、オンドルの部屋に感心する。
オンドルのある部屋と、ない部屋では床の仕上げが違う。
ソウルが寒いせいだろうか、天井が低く、一部屋が3〜4畳くらいと狭い。
庭にはキムチの瓶があったり、一種の民家園といったところだろうか。
建具の組子が美しい。
かわいい風鐸が吊り下がっている。
中庭には舞台もある。
広い敷地で、全体が大きな公園になっている。
ソウル・ハウスといって、結婚式にも使われている建物もある。
そろそろ待ち合わせの時間である。
のんびりと入り口のほうへ戻っていく。
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